「猫たちの効能」
ホットカーペットで寝ていた猫が、ほーっとしたまま立ち上がって、よろよろと 歩いていった。しばし静寂の後、ざっざっざっと砂を掻く音がしてから、ぼーっ としたままで戻って来て、またそのまま眠り込んだ。
何のことはない、ただ猫がトイレに起きただけ。でも、これが・・何ともいとし いの。
猫や犬たちがただ元気で、居心地よさそうにしているのを見るだけで、とてもほ んわり幸せな気持ちになる。がっ、これが相手が人間になると、時と場合によっ てはムカッとして叩き起こしてやりたくなるから・・困ったものである。
猫たちは、こちらがどんなに仕事で疲れていようと、お掃除やお洗濯、買い物も 料理もしてくれるわけではない(ってゆーか、一方的に散らかし放題)。やさし い慰めや労りの言葉があるわけでもないし、飲みに誘ってくれることもない。逆 にこちらが、ひたすらお世話をさせていただく乳母状態。
なんだけど、時には人間以上のものをくれる。目を覚ますと、玄関に飾っておい たはずのガーベラの花があたくしの胸の真ん中に置いてあったり(友達はお供え 物のつもりじゃなかったの?と、言い放った。ふんっ)。夜中にひとりマックの 前で煮詰まっていると、無理矢理キーボードの隣にきちんとお座りして「見てて やるから、さぁ、さっさとやれよ」とばかり、見張り番をする(でも、眠いので そのうち身体がぐらりぐらりと揺れ出し、我慢できなくなるとお構い無しに膝に 移動してくる)。
こちらが勝手に擬人化してる部分もあるだろうけど、でも、こんな猫たちの所作 がざらついた気持ちを流してくれていることは確かなの。
手伝ってるのか、邪魔してるのか、今夜も猫が隣にいる。